投資家はFP3級を取っとけ

FP3級は次でした。
「投資自体の役には立たない。ただ関連する周辺が広く浅く分かり、投資を含めた大きなマネープランを立てる役に立つ。」
インデックス投資歴20年近いの個人投資家である私がFP3級を受験してみて、その感想をざっくりまとめるとそんな感じでしたので、投資する方全般にお勧めです。そしてこの記事はインデックス投資家向けにFP3級の特徴を記述してみます。

FP3級のお得な点

FP3級用の学習で、iDeCo、企業型DCの税金周りが分かるようになりました。私の年齢的にそろそろ投資の出口戦略を考え始めてもよい所なのでちょうどよかったです。インデックス投資をする方なら皆さん気にする所と思いますが、税金は結構デカいです。例えば次の過去問です。

2022年9月学科試験

答えは「3」

確定拠出年金を一時金で受け取ると「退職所得」になります。そして退職所得には控除があり、控除の額はなぜか勤続年数で変わります。

2023年1月学科試験

答えは「3」

説明は省略しますが、控除の計算式が分かれば「少なくとも、控除の額までは一時金で受け取ろうかな」等と判断できます。もちろんこの内容はググれば色々な記事に書かれてますが、過去問をこなす過程で体で覚える羽目になるのが良いです。

キャッシュフロー表に触れられたのも良かったです。例えば次の過去問です。

2023年1月 実技

答えは「3」

この表で大事なのは問題の解き方ではなく「このような表にまとめる手段があるんだ」です。上図の表は縦に収入や支出、そして家族の年齢とライフイベントを並べ、横には1年毎に金額を並べています。確かにこれは分かりやすく計算も簡単です。表は横にいくらでも伸ばせるので10年でも20年でも、必要であれば60年でも、かなり先までお金の計画を立てることができます。いいですねこれ。老後の予算を立てられそうです。私もそのうちExcelでやってみようと思います。

他にも色々有用な知識がありましたが、キリがないのでこのへんで切り上げます。要するにFP3級の知識は、初めに述べたように「投資を含めた大きなマネープランを立てる役に立つ」訳です。"ファイナンシャルプランナー"の名の通り、"ファイナンシャル"金銭の、"プランナー"計画者になる知識が付きます。

個人的に要らない点はあるが、人による

自分に要らない分野がFP3級の試験範囲に入ってくるのはどうしようもないです。例えば保険の範囲は私にはほとんど不要でした。様々な控除の具体的な金額を細々覚える必要があるのも面倒くさいです。

ただ、要不要は人によります。例えば不動産関連。私は「不動産投資をする気はないのだがなぁ」と思いつつ心を無にして試験対策をしましたが、不動産投資に興味ある、あるいはこれから家を買う予定の方にもFP3級の範囲の知識はとても良いはずです。住宅ローンの決まりや控除関連が分かるので節税の役に立ちます。FP3級の知識を知ってから不動産に挑むと結構な額の差が出そうに思えます。

投資の役には立たない

ただ、FP3級は投資の勉強にはなりません。FP3級では「どんな投資が存在する。それらで利益を出すと税金はこうなる」までは出題範囲ですが、投資の具体的内容までは踏み込まないからです。例えばインデックス投資する人には常識である次はFP3級の試験範囲外です。「ほとんどのアクティブファンドはインデックスに負けてる」「コストの安いインデックスファンドを買ってほっとけ」

投資に限らず、FP3級は全ての分野で同様に投資の内容や商売の内容には負に込みません。例えば不動産についても試験範囲は「こんな法律がある」「こんな取引がある」「税金はこうなる」までであり、具体的な不動産取引の内容までは踏み込みません。

という事でFP3級の勉強をしても投資の勉強にはなりません。そのような試験ではないからです。投資の勉強は他でやりましょう。そして適当なファイナンシャルプランナーを捕まえて「何買えば儲かりますか?」を聞くのも止めましょう。ファイナンシャルプランナーの対象範囲外です。

投資の前後がFP3級の範囲

そうすると「FP3級の試験範囲は一体どこなのだ?」との疑問になりますが、投資の前と後がFP3級の守備範囲です。

投資の前

投資の前とは、例えば「どのような投資があるのだ?」がFP3級の範囲です。インデックス投資されてる方向けに過去問を引用してみます。○×問題です。

2022年1月 学科試験

答えは「○」

インデクス投資家であればこの内容はもちろんご存じかと思いますが、FP3級の良い点はこの先です。FP3級はインデックス投資以外の分野でも、このレベルの常識が試験範囲です。という事で投資周りの常識が一通り身に付く訳です。

投資の後

そして投資の後ろとは税金周りです。各種の税金のルール、例えば控除や損益通算等の仕組みなどが試験範囲です。

2021年1月 学科試験

答えは「×」

インデックス投資家にとってはもちろん重要な内容です。インデックス投資以外についても、このような重要な範囲をFP3級は一通り通してくれます。

今の世は残念ながら何らかの形でお金が動くとほとんど税金の対象となってしまう訳ですが、FP3級はこの税金周りについて一通りさらっと通してくれます。

投資の前の常識と、投資の後の税金が試験範囲

まとめますと「どうやって利益を出そう」の部分は全てFP3級の範囲外です。

投資を始める前に知っておくと良い常識レベルの知識、例えば「どんな投資がある?」「どんなお金を稼ぐ手段がある?」「それらについての常識的な知識」等が試験範囲です。また投資の後の税金周りがFP3級の試験範囲です。

試験対策

もしFP3級に興味が出てきましたら、次は試験対策です。参考書と過去問のおすすめを記述します。

最初は参考書をお勧めします。次の書籍が定番の様子です。分かりやすく、最初の1冊として良いです。アフィリエイトが入ってるのでここから買ってくれると私のやる気が上がります(笑
参考書の購入時は年にご注意ください。法令改定により内容が変わるからです。例えば、古い本では控除の金額が以前の金額であったりします。

ある程度話が分かってきたら次は過去問をお勧めします。過去問にはこちらのサイトが良かったです。もちろん書籍の問題集もあるのですが、過去問サイトの方がスマホでどこでも見れる、出題分野の絞り込みができる等のため私には向いてました。初期状態で、古い問題も自動的に省いてくれています。

100万円以上得できるかも?

そんな感じで、私にはFP3級はとてもためになりました。今後、これのおかげで100万円以上得できるかも?と考えています。投資をしてる方にはお勧めです。では!

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