「リアルタイムバトル将棋」大会優勝自戦記その1

「リアルタイムバトル将棋」大会優勝自戦記その1

「リアルタイムバトル将棋」の発売日(!)にオフライン大会が行われて、優勝しました。
その決勝の2戦目をこの記事で解説してみます。
普通の将棋の考え方を利用している部分も軽く説明します。キリがないので軽くね!

リアルタイムバトル将棋の事は「RTB将棋」と書きます。普通の将棋の方を「将棋」と書きます。・・・ややこしい。

決勝の動画

対戦相手はkuamさん
運営&解説はわっちさん 解説ノリノリでパワーワード連発ですw
大会の主催はEast Geek Smash「上スマ」さん

2本先取です。

 

経緯など

「上スマ」はスマブラのオフライン大会のはずですが、RTBのオフライン対戦もやるかもとtwitterで見たので、私がノコノコ出て行きました(スマブラは、一応買ったのですがまだ起動してません・・・)

私はゲームの「大会」とやらへは初参加だったので、smash.ggも初耳だしさっぱり分からなかったのですが、運営さんに色々親切に対応頂きました。

わっちさんがスマブラの大会に並行してRTBの大会もやる!とその場で決めて、生中継も始めちゃって、解説もノリノリで、あらあらあらと思ってました。こういう物なのですか????

タッチ操作で対戦する予定でこの会場に来たのですが、会場で初めて「ローカル対局ではタッチ操作できない、コントローラーでの操作が必須」と知りました。

コントローラーを持ってなかったのでジョイコンで練習対戦してたら、見かねてkuamさんが予備のゲームキューブコントローラーを貸してくれました。そのkuamさんが決勝の相手というなんとも・・・
この会場で初めて触ったのですが、ゲームキューブコントローラーは使いやすくていいコントローラーですねぇ。

という事で、私は「スマブラをプレイした事ないのにスマブラの大会に出かけて、ダブルスコアありそうな年齢差の若い方を全員倒して、初参加で初優勝してきた」という事になります。
(一部、意図的に略しました。ゲーム名とか。ハッハッハ。)

対局前からの予定

試合開始前から色々用意していたので、そちらを書いてみます。
(なんせ発売初日ですので、今後は色々考え方が変わると思います)

右四間飛車戦法の採用

下が私です。
右四間飛車にしようと決めていました。
そこまでの練習対局やトーナメントを観戦して、kuamさんは最初に4二玉(上の図の赤丸)をやって来る「ではその筋にこちらの飛車をぶつける形にしよう。それなら右四間飛車ベースがよかろう」という事です。

右四間飛車とは

右四間飛車とは、将棋の戦法の一つです。プロの棋譜の一例が次です。

図の後手(上側)が右四間飛車の一例です。

図の赤い部分が攻める駒です。飛車・角・銀・桂を6五に全部効かせて一点突破するという狙いの分かりやすい、どちらかというと脳筋の戦法です。脳筋と言いつつも私は将棋(Not RTB将棋)で好きな戦法の一つです。

図の青い部分は玉を守る駒です。

 

右四間飛車にもっと興味が出たら、下などを覗いてみて下さい。

「将棋 右四間飛車とは」で検索

 

角道は開けない

このゲームは角で王手されると気付けない場合があります。なので将棋のセオリーに反して、角道は開けないことにしました。ほぼ角落ち状態ですが、いきなり負けを避けるのを優先する方針です。

カニ囲い

自玉はカニ囲いにします

理由は色々あり、こんな感じです。

  1. 玉は下段に置いておきたい。敵からの王手をできるだけ遅らせるため。
  2. 将棋同様に囲う。つまり玉の周りに自分の駒をある程度置いておく。
  3. 玉のこびん(斜め右上、斜め左上をこう呼びます)は何かで埋めておきたい。角で王手されていきなり終わるのを避けるため。
  4. 玉を囲うまでの手数は短くしたい。金銀は隙の秒数が長く、何度も動かしてると囲いが終わらないため。
  5. 玉は、できれば角の移動可能場所を避けておきたい。

最後の「角の移動可能場所を避ける」だけ少々説明します。
角は下の図の赤い部分のみにしか行けません。相手の角はこの赤マス以外に行けません。ですので、自玉はこの赤いマス以外に置いておこうという事です。(もちろん、角を持ち駒にしたらどこにでも打てますが、一度打ったらやっぱり角は将棋盤の半分には行けません)

 

この辺りを検討し、カニ囲いが良さそうかなとなった訳です。

 

解説

では、対局の解説です。
ここまで書いたように事前に準備してますので、下の図辺りは試合開始前からおおよそ予定です。

さて、相手が6五に桂馬を跳ねてきたのでこれの対応に入ります。

 

矢印の5六歩は手拍子で、歩を与える羽目になってしまいました。

 

このと金は銀で取りましたが、玉も飛車も近い5七の地点には何か補強しておこうとの理由で、上図の桂も打ちました。将棋だったらやらず、RTB将棋用の手です。

 

一度受け止めて今度はこちらの番です。右四間のセオリー通り4五歩から仕掛けてみました。

 

ですが、相手の同歩を同飛車と取ってしまったのが相手の待ち構えていたところで、上図のように歩を打たれてしまいました。歩の方が着地隙が短いので一番注意が必要なケースです。このゲームの基本です。食らってしまいました・・・。

相手の歩とこちらの飛車の隙の秒数がほぼ同じだったので、もしかしたら先に動けるかも入力競争をしましたが間に合わず、飛車をただ取りされてしまいました。まずい形勢です。

 

ただ、その後の敵玉の近くの4段目に3つ歩を垂らした場面は、RTB将棋ならば飛車損でも悪くない局面に思えます。
ですが、上図の通り勢いで3つとも連続で成ってしまいました。

将棋であれば、と金が3つ並んだら相手は対応できませんが、これはRTB将棋です。隙の間に順に3つとも全部取られてしまいました。
すさまじく形勢が悪くなりました・・・・

歩を垂らす=「垂れ歩」はRTB将棋でも強力な手筋と思われます。興味があれば下を調べてみて下さい。

「垂れ歩とは」で検索

 

形勢は悪いですが何もしない訳にもいかないです。
角交換し、遠くから角の王手で、こっそり敵玉を取りに行くセコイ手をチャレンジしてみる事にしました。

 

角を打つ前の事前工作で何となく敵玉のそばの3五に歩を置いておきました。また、3九に飛車を下ろされたので先に飛車道を避けて玉を上げています。

 

構想通りに王手で角を打てました(まだ6秒隙で動けません)
また、向こうがミスしてくれて飛車も取れます。ごまかせる期待が出てきました。

 

ここで、玉を自分の金銀に近づけておく意図で矢印の6七玉を指しました。これが大ポカで、相手の角の利きに玉を出してしまいました。
順当に気付かれて2局目は負けです。
角でこっそり敵玉を取ってしまえという作戦にしたら、自分が食らって負けるというダサい負けでした。

改めて、動画を2局目の開始時点から

では、2局目の開始の4分50秒から再生してみます。

 

この続き

3戦目の解説は近日書きますねぃ!

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