リアルタイムバトル将棋の自戦解説 その3

リアルタイムバトル将棋の自戦解説 その3

リアルタイムバトル将棋、オフライン対戦の自戦解説です。
このゲーム、訳が分からないという反応を多く見かけますので、何を考えて指しているのか詳しく書いてみます。

動画と情報

動画(別窓で開きます 3:16:10~)

 

オフライン大会の決勝後、フリー対戦を申し込まれお受けしたものです。

日付:2019/3/14(発売日!)
場所;上野のBuzz e-Sportsスタジオ(@Buzz_eSports
対戦相手:HIKARUさん(@kuamsophie_ssb
運営&実況:わっちさん(@watch_ssbm
大会の主催:East Geek Smash「上スマ」(@EastGeekSmash

いや、強かったのですけど!

序盤

やってみたい序盤を考えておいたので試してみました

引き角&雀刺しでの1筋全力集中です。決勝戦に続いてまた脳筋戦法です。分かりやすいですね!
もし引き角、雀刺しをご存じなければ次等を調べてみて下さい。

「引き角とは」を検索

「雀刺しとは」を検索

相手が1三歩の形が理想だったのですが、図では端歩を受けられてしましました(=1四歩と上げられてしまいました)
事前の理想からはずれましたが、まだ試したい事があったので桂馬も2五に跳ねました。

 

歩で桂馬を殺されました。将棋なら大体こう指して、相手の桂得で相手が良いはずです。
ですが、まだこちらの予定内です。
(本当はこの図ですと3三の銀を取れますが、色々間に合わなかったのでそれは置いておきまして)

 

前の図で相手が2五歩と桂馬を取り、こちらが同歩と取り返して上の図です。
これが試してみたかったB作戦で、次の通りです。
「こちらの桂損だけど、この歩をどんどん進めるのを受けるの結構大変じゃない?」

 

相手は銀を引きました。2筋は破らせる焦土作戦に出た模様です。
ただ破らせるだけではなく、代償に青矢印の通り7,8,9筋を攻めてきました。

 

果たして殴り合いになりました。
こちらも受けの手が間に合ってません。
将棋であれば互いに防御困難になっています。
将棋ではないので後から画像を見ると色々手はありますが、その場では多々追い付きません。

中盤

動画を上の図の時点から再生(別窓で開きます 3:16:58~)

 

上の図で、私が受けで大ミスをしました。
赤丸の通り相手の龍を歩で取れる形を作ったのですが、龍を取るのが間に合いませんでした。何のために8八に歩を打ったんだ・・・。

 

青丸の通り、相手の角・龍に睨まれました。
ただ、赤矢印の通りこちらの飛車も相手玉が見える形になりました。

 

相手の龍がこの位置だときついので、歩を二つ並べて打って龍の位置をずらしに行きました。タダの所に打ってるのは時間稼ぎで、将棋でよくある手です。
もちろん、もし相手の反応が遅れたら龍を取ってしまおうとしています(反応するだろうとは思っています)

 

先ほどの2枚の歩が悪くない仕事をして少し凌げました。また、こちらも龍を作成する手が指せました。
ここから互いに寄せ合いです。
後からこの図を見ると「もう一枚7八金打と投入して受けようよ」と思いますが、なにせ忙しいのでその場で思いつかなかったものはしょうがないです。

 

終盤

動画を上の図の時点から再生(別窓で開きます 3:17:24~)

 

図のように進みました。こちらの手が赤矢印、相手の手が青矢印です。
相手の、王手への対応に5一銀とタダの所に引いたのが工夫した手です。龍で取ると6一金としてこちらの龍をはじくのでしょう。将棋の格言の「大駒は近づけて受けよ」の手です(これでHIKARUさんが結構将棋を指せると気付きました)

「大駒は近づけて受けよ」で検索

その手に乗るとこちらの龍の左右移動が出て攻めが遅くなると判断し、すぐには取らないことにしました。

 

こちらは、守りは焦土作戦で右側に逃げ込む方針にしました。
ただ操作が追い付いておらず、駒をポロポロ渡して自玉がずいぶん危なくなりました。

一方、攻める方では挟み撃ちの方針です。
7五の桂馬で(赤丸)上を抑えて、8七に歩を垂らし(赤丸)大分相手の玉が見えてきました。

 

相手がこちらの攻めに付き合ってくれ、相手陣だけ話が進みました。

  • 4二のと金と、2一の龍が主戦力で玉を取りに行く方針です
  • 上部脱出を塞ぐために5三にと金、4四に金(赤丸)を打ちました
  • 8八にと金を作り、7五の桂馬で援軍も出しやすいです

ここを見てると、このゲームは受けも攻めも混ぜて指さないと面倒な事になるのかもしれません。

 

5一にと金が入れるようになり勝ったかと思っていた所、3九に金打ち(赤丸)、4九に馬(赤矢印)が飛んできました。
パッと見て詰まされたと思いました。しかも相手の金の方が私のと金より早く打たれたので、この王手に相手をしないと負けます。
(ただ、本当は色々逃れています。例えば2六銀で玉の上部を空けて37玉等です。下手に将棋と同様に考えるとこのような手が浮かびません。)

 

時間稼ぎで2八玉と一回はよろけたら6八龍とされ、やはり将棋の目ですとパッと見て詰んでます(本当は逃れてますが、分かっていません)
相手も時間稼ぎで、5一玉と、龍が効いてると金を取ってきました。妥当です。何もせずに玉を取られるより、1手でも延ばせば相手が間違えてくれるかもしれませんから。
この局は、ここで5一の玉を龍で取って私の勝ちとなりました。

今、止まっている図で見るとまだ相手にも手段は残っていますが、時間は短いしなんせ発売日ですので色々求められても無理ってもんです。

 

前の記事

前の記事、自戦記その2です。

まだ聞きますねぃ。

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